SNS広告の成果を測定するためには、クリック率やコンバージョン率、アクションの回数などを計測することが重要です。
ここでは広告の効果測定をどのような考え方で進めていけばいいかについてお話していきます。
効果測定の指標
SNS広告の成果を測定するためには、クリック率やコンバージョン率、アクションの回数などを計測することが重要です。
SNS広告の目的に合わせた適切な指標を選ぶことが、広告効果の測定において非常に重要です。
例えば、商品やサービスの売上アップが目的であれば、コンバージョン率や売上増加率を指標として設定します。
また、ブランド認知度を向上させることが目的であれば、広告の露出回数やインプレッション数を指標として設定します。
以下は、一般的なSNS広告の目的とそれに適した指標の例です。
- ブランド認知:
広告が多くの人に表示され、知名度を高めることが目的。
-到達人数、インプレッション数 - トラフィックの増加:
ウェブサイトやランディングページへのアクセス数を増やすことが目的。
-クリック数、CTR(クリック率) - リード獲得:
ユーザーに対して興味を持ってもらい、アクションを起こしてもらうことが目的。
-コンバージョン数、コンバージョン率(CVR) - アプリダウンロード:
アプリをダウンロードしてもらうことが目的。
-ダウンロード数、インストール率 - セールス促進:
商品やサービスの購入を促進することが目的。
-売上高、購入率、購入数
これらの指標を適切に選定し、広告効果を測定することで、SNS広告の改善や最適化につながります。
成果を分析するための方法
SNS広告の成果を測定するためには、広告の目的に合わせて適切な指標を設定し、それらを計測することが必要です。
SNS広告の場合、広告プラットフォーム側が提供する分析ツールを利用することが一般的です。
たとえば、Facebook広告マネージャーには「広告パフォーマンス」のツールがあり、クリック数や表示回数、CTR(クリック率)などのデータを確認することができます。
また、Google Analyticsを使ってウェブサイトのトラフィックデータを収集し、広告からのアクセス数やコンバージョン数を計測することもできます。
SNS広告で最も重要なのは、広告を見た人が実際にコンバージョン(購入、登録、お問い合わせなどのアクション)を起こすことです。
そのため、コンバージョン追跡は重要な機能の一つとなっています。
コンバージョン追跡とは、広告を見た人が実際にコンバージョンを起こしたかどうかを把握するための仕組みです。
具体的には、SNS広告の設定画面でコンバージョン追跡タグを発行し、自社のウェブサイトに貼り付けます。
その後、ウェブサイトに設置したコンバージョンページのアクセスがあると、SNS広告によるコンバージョン数を追跡することができます。
たとえば、Facebook広告マネージャーでは、Facebook Pixelと呼ばれる追跡タグを設置することで、コンバージョン数やコストパフォーマンスなどを把握できます。
また、コンバージョン追跡は、広告の配信設定を改善するための重要な情報源でもあります。
コンバージョン数を追跡することで、広告のターゲティングやクリエイティブ制作の改善点を把握し、より効果的な広告配信を行うことができます。
コンバージョン追跡を行うためには、ウェブサイトに技術的な設定が必要となります。
そのため、自身で設定できない方は、専門知識のある人に依頼するか、外部のコンバージョン追跡サービスを利用することが推奨されます。
広告のABテストは一般的に、同じ広告に対して、1つだけ異なる要素を変えたバリエーションを作成し、どちらがより成果を出すか比較する方法です。
たとえば、画像やキャッチコピーを変更するなど、複数のバリエーションを作成して、それぞれの成果を比較することができます。
SNS広告のA/Bテストは、2つのバリエーションの広告を同時に配信し、それらの成果を比較することで、より効果的な広告を作成する手法です。
A/Bテストでは、例えば同じ広告に異なるキャッチコピーや画像を使うなど、微細な変更を行った広告を作成します。
その後、それらの広告を同じ期間配信し、成果を比較します。
比較する成果としては、クリック率やコンバージョン率、CPC(クリック単価)などがあります。
A/Bテストの目的は、広告の改善点を把握することであり、一度に多くの要素を変更するのではなく、細かく変更を行い、徐々に改善していくことが重要です。
また、A/Bテストは単発で行うのではなく、継続的に行い、常に改善していくことが大切です。
広告をクリックしたユーザーの行動を可視化することで、どの部分が注目されたかや、どのような動線が形成されたかを把握することができます。
一例として、Crazy Eggというツールを使うと、クリックされた場所が赤く表示されるヒートマップを作成することができます。
広告をクリックしたユーザーがどの部分に注目したか、スクロールした範囲や滞在時間などを色分けした地図(ヒートマップ)にして表示します。
このヒートマップを分析することで、どの部分がユーザーに注目され、効果的なコンテンツであるかがわかります。
例えば、商品の写真を載せた広告であれば、ユーザーがどの写真に注目し、その写真をクリックしたかを把握することができます。
また、文章が長い広告であれば、どの部分を読んでいるか、どの部分でスクロールしているかを確認することができます。
これにより、広告の改善点を発見し、効果的な広告制作に役立てることができます。
しかし、ヒートマップ分析は広告をクリックしたユーザーの行動に基づいているため、クリックしたユーザー以外の反応を知ることはできません。
Googleが提供するウェブ解析ツールで、広告からの流入データを把握することができます。
広告クリック後の流入数や滞在時間、コンバージョン数など、さまざまなデータを集計し、分析することができます。
具体的には、SNS広告からのトラフィックをGoogle Analyticsに取り込むために、Google AnalyticsのトラッキングコードをSNS広告のリンクに付与する必要があります。
また、SNS広告において特定のコンバージョンを追跡するためのGoogle Analyticsの設定も必要です。
Google Analyticsを活用することで、SNS広告からのトラフィックの詳細なデータを取得することができます。
例えば、SNS広告からのセッション数やページビュー数、コンバージョン数などが分かります。
さらに、Google Analyticsの分析機能を使うことで、SNS広告の成果をより詳細に分析することもできます。
例えば、どのSNS広告がコンバージョンにつながりやすいかを調べるために、SNS広告ごとのコンバージョン数やコンバージョン率を比較することができます。
また、SNS広告からのトラフィックの中で、どのページで離脱が多いかや、どのコンテンツが人気なのかを分析することもできます。
Google Analyticsを活用することで、SNS広告の成果をより詳細に分析し、改善点を見つけることができます。
さらに、成果を分析する際には、データを定期的に確認し、その結果をもとに広告の改善点を見つけ出すことが重要です。
具体的には、広告の配信先や表示タイミングの調整、クリエイティブ制作の改善などが挙げられます。
SNS広告の成果を測定することで、広告の効果を把握し、より効果的な広告戦略を立てることができます。
これらの手法やツールを使って、SNS広告の成果をより詳細に分析することができます。分析結果を踏まえて、広告の改善や効率化を図ることが重要です。
おわりに
ここではSNS広告の効果測定の考え方について、大枠を説明してきました。
SNS広告の目的に合わせた適切な指標を選ぶことが、広告効果の測定において非常に重要であり、その結果を得るための分析ツールの活用も重要です。
分析に必要な技術的な問題もあるため、自身で解決できなさそうな場合は専門家や友人の手助けを借りたほうがいいかもしれません。
総合的に得られた情報から広告の改善を行ってより良い効果が得られるようにしていくことが重要です。
では、次のコンテンツではSNS広告の成功事例についてお話します。